今週のTOPIC 「キッチンカウンターの種類と特徴」
キッチンのプランニングを進める際には、
レイアウトはもちろん、
カウンタートップやシンク、コンロなどの
機器を選び、検討することになります。
さまざまな機器やパーツの中でも、
カウンタートップ(ワークトップ・天板)は、
キッチンの使い勝手を左右するとともに、
インテリアにも影響するアイテムの
ひとつでしょう。
最近では、オープンやセミオープンの
キッチンプランが多くみられ、
カウンターの素材や色などが、
空間のイメージを左右するケースもみられます。
対面キッチンやアイランドキッチンなどであれば、
ダイニングやリビングからの見え方も
配慮したいですね。
◆主な素材の種類と特徴
カウンタートップには、
いくつかの素材がありますが、
新築やリフォームの際に
多くの方が取り入れる
一般的なシステムキッチンで
設定されているのは、
ステンレスと人工大理石です。
メーカーによっては、
より性能を高める工夫を施した
新しい素材も提案されています。
また、造作(オーダー)キッチンなどでは、
タイルや木(無垢材・集成材)などを
用いるプランもみられます。
●ステンレス
耐水性はもちろん、
耐久性や耐熱性、耐汚性に優れ、
メンテナンスも楽なのが特徴です。
表面は、光沢のあるもの、
エンボス(凹凸のある模様)や
ヘアライン(髪のような細いライン)仕上げなど
様々で、メーカー独自の表面仕上げもみられます。
いずれも加工を施すことで、
傷が目立たず、金属特有の冷たい雰囲気を
抑えることも可能です。
仕上げだけでなく、
厚みなどによっても性能や
表情に違いがあるので、
選ぶ際には異なるタイプを
比較検討することも大切です。
●人工大理石
人工大理石は、天然大理石のような温かみがあり、
色柄などのバリエーションも豊富です。
耐水性や耐汚性に優れ、表面が滑らかなので、
簡単にお手入れをすることができる素材です。
また、インテリア性が高いので、
内装材や家具などと
コーディネートもしやすいでしょう。
樹脂が原材料の人工大理石は、
アクリル系とポリエステル系に分類されます。
メーカーによっては、
エポキシ樹脂を用いたものがあります。
一般的に、アクリル系やエポキシ樹脂は
透明感があり、ポリエステル系に比べ
耐熱性などに優れるのが特徴です。
ポリエステル系はアクリル系より
比較的安価なものが多くみられます。
いずれもメーカーや商品によって、
価格はもちろん素材感や色合い、
性能なども異なります。
●タイル
耐水性はもちろん、耐熱性、耐汚性に
優れた素材です。
素朴で温かみのあるキッチンや
シャープでモダンなデザインなど、
取り入れ方によって個性的な空間が
実現できるのが魅力です。
プランニングにもよりますが、
施工に手間がかかったり、
目地の汚れが気になるケースもみられます。
●木(無垢材・集成材など)
ナチュラルな空間を生み出す
木材のカウンターも根強い人気がある素材です。
一般的には、反りや割れなどが小さい
集成材が多く用いられています。
表面に塗装を施すなどして、
耐水性や耐熱性を高めることも必要でしょう。
◆同じ素材でも性能に差がある
素材の中でも悩む方が多くみられるのが、
ステンレスと人工大理石です。
一般的に、作業性という面だけを考えれば、
熱や汚れを気にせずに使用できるステンレスは、
キッチンカウンターに適している素材と
言えるでしょう。
しかし、注意したいのは、
ステンレスといっても
厚みや表面仕上げなどによって
性能や風合いは異なります。
人工大理石も原材料やメーカーなどによって
性能に差があるということです。
ひとつのシステムキッチンに、
いくつかのグレードを設定している
ケースもあります。
検討する際には、
取り入れたい具体的な商品(素材)の性能を
比較することが大切です。
人工大理石であれば、
見た目では分かりにくいので、
耐熱温度やひっかき傷に対する表面の硬さなどの
数値を参考にしても良いでしょう。
もちろん、ショールームで
実物に触れてみることが重要なのは
言うまでもありません。
汚れやお手入れ方法などの
性能実験を確認するなど、
特徴を理解した上で選ぶことが大切でしょう。
◆カウンターに求める性能の優先順位を明確に
日々、さまざまな作業が行われる
カウンターに求められる性能は、
水に強いことはもちろん、
油や調味料がこぼれても汚れにくく、
メンテナンスが楽なことです。
また、熱い鍋などに対しても強いこと、
物を落としても傷がつきにくい性能も
必要でしょう。
その他、
いつまでも美しい状態を保つことも
重要なポイントです。
プランニングの際には、
性能面とインテリア面の両方を考慮しつつ、
わが家のキッチン作業のスタイル、優先順位を
考慮して選ぶことです。
カウンター単体で考えるのではなく、
どんなキッチンにしたいのか、
間取プランを含めトータルで検討することが、
納得できるカウンター選びの大切なポイントです。
◆ショールームで素材感や色、性能などを確認する
キッチンを選ぶ際には、
ショールームを利用するのは基本です。
カウンター素材の性能や
メンテナンス方法などを確認できる
コーナーを設けているケースも多いので、
アドバイザーに説明を受けるようにしましょう。
また、色味や扉材との組み合わせは、
見本サンプルなどで確認をしましょう。
キッチン空間だけでなく、
LDK空間となっている展示などで、
カウンターの見え方や
インテリアとのコーディネートなどを
参考にしてもいいでしょう
それでは、また!!