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皆戸中建築ブログ

今週のTOPIC 「床暖房の基本と疑問点」

床暖房の魅力を一言でいうと

「足元から暖めてくれるその心地よさ」

でしょう。



床暖房は、フローリングなどの床仕上げ材の下

(もしくは床材の内部)に

組み込まれた熱源から暖房を行います。



冬場にエアコンなどで室内を暖房しても

なかなか足元やひざ元までは暖まらず、

その不快な寒さに悩まされている人は

多いはずです。



床暖房は、触れている部分から

直接暖かさが伝わってくるため、

足元をダイレクトに暖めることができます。
 


◆
部屋全体を暖めてくれる暖房方法



もし、ある特定の場所の

足元だけ暖かくしたいのなら、

お手軽な電気式の敷きマットを

使うこともできます。



一方で床暖房は

単に足元を暖めるだけではなく、

その部屋全体も暖める役割を果たします。



床下から放出された熱は

室内の人や壁や家具などに吸収され、

そこからまた放射される

輻射熱(ふくしゃねつ)となり、

室内の空気全体を暖めます。



その暖かさは、

エアコンのように風が直接当たることもなく、

輻射熱によってじんわりと、

体の芯からポカポカ暖めてくれる

という特徴があります。



最近では新築住宅の多くで

床暖房が導入される傾向があり、

なじみのある暖房方法となっています。



しかし、床暖房がついていても

「使ったことがない」

という人もいるようです。



そこで、

床暖房があるのに使わない人の

「床暖房への疑問点」を見ていきましょう。




◆
疑問① 床暖房の上にカーペットや
     ラグを敷いてもよいのか



小さなお子さんのいるご家庭の場合、

階下への音を軽減するために

床に厚手のカーペットを

敷くことが多いようです。



そうすると、

床暖房をつけても効果がないのでは?と思い、

床暖房を使用しないケースとなるようです。



床暖房は、

フローリングなどの床仕上げ材の下

(もしくは床材の内部)に

組み込まれた熱源から暖房を行い、

足元からポカポカと暖まることが

大きな特徴であり、魅力の一つです。



その上にカーペットやラグを敷くと

暖かさが伝わりにくくなるため、

敷かない方がよいでしょう。



スリッパなどもはかずに

素足または靴下で過ごすと

暖かさが実感できます。


しかし、

音の問題などから

どうしてもカーペットを

敷きたいご家庭では、

熱に強い床暖房対応のカーペットの中から

なるべく薄手のものを選ぶか、

面積が小さめのものを選ぶとよいでしょう。




◆
疑問2:床暖房だとなかなか部屋が暖まらない



床暖房は輻射熱で

部屋全体を暖める暖房方法のため、

エアコンやストーブに比べると

部屋が一定以上の室温になるまでの

時間(=立上り)が

ゆっくりという印象があります。



これらのデメリットに対応するため、

例えば温水式の床暖房の場合は

立上り時には高い温水を流したり、

床下のパイプ数を増やしたり、

パイプ放熱ロスを少なくする工夫をしたりと

床暖房のメーカーも開発を続けています。



床暖房には電気式や温水式があり、

またメーカー別に特徴があるため

よく比較検討していただきたいのですが、

立上りが遅いという点では

改善が進んでいるようです。



一方、床暖房の良さは、

いったんスイッチを切っても

しばらく暖かさを保つことです。



朝はタイマーで早めにセットして

起床時間までに暖めておき、

夜は就寝時間の少し前に

タイマーで切っておくという

使い方がおススメです。




◆
疑問3:床暖房だけでは寒い気がする



先ほども述べたように、

床暖房は立上りに時間がかかる暖房方法です。



もし気になるようであれば、

立上りの時にはエアコンを併用し、

一定以上の室温になったら

床暖房のみにしてもよいでしょう。



もしずっとつけていても

床暖房だけでは暖かさが足りないと

感じたときは、

家全体の気密性や断熱性が低いことが

原因かもしれません。



現在の住宅の多くは

高断熱・高気密仕様になっているため

問題はあまりないと思いますが、

断熱性や気密性に劣る中古住宅に

リフォームで取り付けるときには要注意です。



床下の断熱材もしっかり入っていないと

床暖房の効きは悪くなります。



リフォームで床暖房を導入する時は、

家全体の断熱性能も

一緒に見直すことをおススメします。
 



◆
疑問4:床暖房の光熱費は高くないの?



床暖房の光熱費については

東京ガスのホームページに

ガス温水式床暖房の試算が載っています。



●
ランニングコスト 1時間あたり

 立上り時(1時間当たり)約43円

 
 定常時(1時間当たり)約11円



●
ランニングコスト 1日あたり

 立上りから8時間運転した場合 約131円



1
日8時間使っても、

光熱費は1日当たり約131円(税込)です。



参考に最新型のエアコンの

ランニングコストと比較してみましょう。



・2020年度モデルM社 税込約124円

・2020年度モデルのP社 税込約122.3円



床暖房の電気代は

高いというイメージがあるかもしれませんが、

最新型エアコンと比べても

1
日当たりの電気代の差額は10円程度です。



上述の試算はガス温水式床暖房の一例ですが、

電気式にするか、温水式にするか、

どんな熱源機を組み合わせるかによっても

変わってきます。



例えば、電気式の床暖房なら

安い深夜電力を蓄熱して昼間に放出させて

光熱費を抑える方法もあります。



ガス温水式の場合は、

熱源をエコジョーズなどの

高効率給湯器にすることで

省エネ効果を高めることができます。
 

また、

お湯をつくると同時に発電もする

家庭用燃料電池「エネファーム」と

床暖房は相性のよい組み合わせです。



エネファームを導入した家庭で

温水式床暖房を採用し、

お湯をたくさん使うとその分

たくさん発電するため、

電気代が安くなります。



光熱費全体として経済的なメリットも

大きくなるでしょう。


現在、エネファームは戸建てにも

マンションにも採用が進んでいます。




◆
コストだけではなく暮らしに合った暖房を



現在のところ、暖房費だけに着目すれば、

月々にかかる光熱費(ランニングコスト)では

省エネ化が進むエアコンが

一番優れていると言われています。



しかし、

寒さが厳しく豊かな森林を持つ地域では

薪ストーブやペレットストーブなどの

暖房方法が注目されていますし、

首都圏の新築分譲住宅では

床暖房とエアコンを併用するところが

多く見られます。



暖房の選択は、

ランニングコストだけではなく、

住まい手が感じる快適さや、

住む地域によって必要な暖かさなど

様々なものさしがあるはずです。



ご家族が快適に過ごせる方法を

選んでいただきたいと思います。
 

それでは、また!!