こんにちは!
今回は浜名湖にまつわる万葉集をご紹介します
報われなかった女性の思いを歌っています
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遠江 引佐細江の 澪標 吾を頼めて 浅ましものを
とほつあふみ いなさほそえの みをつくし あれをたのめて あさましものを
作者未詳 巻十四・三四二九
【現代語訳】
浜名湖の引佐細江にあるあの澪標(みおつくし)を頼るように
私を信じさせたくせに
あなたは軽い気持ちだったのですね
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澪標(みおつくし) とは
船が浅瀬に乗り上げないで安全に進めるように
水深の深いところを示すための標識です
今では細江町(ほそえちょう)の町章になっているそうです
海で仕事をする人にとって
澪標(みおつくし)は航路の指標となる大切なもの
作者の女性はそれくらい相手の男性を信じ頼っていたのでしょう
でも、それは片思いで
相手はそれほど気持ちがなかったことを悟り
嫌味のひとつでも言いたくなる
そんな思いが伝わってきます
恋愛はいつの時代も思い通りになりませんね