こんにちは!
今回も静岡県にちなんだ万葉集をご紹介します
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東路の 手児の呼び坂 越えがねて
山にか寝むも 宿りはなしに
あづまぢの てごのよびさか こえがねて
やまにかねむも やどりはなしに
【現代語訳】
東路の手児の呼び坂を超えようと思っているが
なかなか越えることができず 借りる宿もないので
今日は山で寝ることにしよう
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ここでいう 東路 (あづまぢ) とは
東へ行く道、東を通る道、東の地方など
商人や防人、旅人は東海道を経由することが多かったので
たくさん歌が残っています
手児の呼び坂 (てごのよびさか) は
静岡市駿河区丸子 安倍川付近のこと
手児の呼び坂 を越えれば
駿河国府や安倍の市のある安倍郡でした
当時の人々にとっては
通り道としてなじみ深かったのでしょうね
今は完全な山道でハイキングコースになっているようですが
東海道の最古の道ときくと
ちょっとロマンを感じます