こんにちは!
今回は浜北にまつわる万葉集をご紹介します
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伎倍人の 斑衾に 綿さはだ
入りなましもの 妹が小床に
きへひとの まだらぶすまに わたさはだ
いりなましもの いもがをどこに
【現代語訳】
伎倍の人が使う 斑に染められた夜具に綿がたくさん入っているように
自分も入ればよかったなあ 妻の寝床の中に
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奈良時代の浜名地区には
織機や治水などの技能に優れていた渡来人たち=伎倍人(きへひと)が
住んでおり栄えていたそうです
寝具の職人さんもたくさんいたことでしょう
ちなみに
伎倍人(きへひと)が由来で
地域の名前がついたそうです
現在もプレ葉ウォークのそばに
伎倍(きべ)小学校があるように
貴布祢のことを昔は
伎倍(きへ)と呼んでいたんですね
また
斑衾(まだらぶすま)は
斑模様の掛け布団のようなもの
綿さはだ(わたさはだ)は
綿がたくさん詰まっている様子
綿がぱんぱんに詰まった掛け布団の中で
愛する人が眠っている
そこで一緒に眠りたい
と思うのは自然な気持ちですね
何気ない思いを歌っていますが
浜松は織機で栄えた町ということ
奈良時代から続いていたことがかいまみえます
歴史を感じられる一句です